SACDプレーヤーなるものを中古で買った。
DENONというメーカーの古い機種(DCD-1650SE)だ。
これには、普通のCDの音すら覚醒させる“Advanced AL32 Processor”とやらが搭載されているらしい。
オーディオ機器を扱うサイトの解説には、「高速信号検出/処理技術により時間軸上の情報量の大幅な向上が行なえ、CDなどでカットされた20kHz以上の周波数の高域信号を、独自のアルゴニズムにより補完、16倍にアップサンプリングコンバートを行ない、収録現場のオリジナルサウンドを再現する」などと書いてある。全然わからない。
百聞は一見にしかずと言うが、この場合は百読より一聴が早かろう。
というわけで、試しに、聞き慣れたマカロニえんぴつ「ハッピーエンドへの期待は」をかけてみた。
「・・・は!?」
音が鳴った途端、たまたま同じ部屋にいた息子までもが目を見張った。
「全然違う・・・」
「こんな曲だったの!?」
私は今まで何を聴いていたのだろうかと頽れたくなった。
気付いてはいけないことに気付いてしまったような気さえした。
次いで、「ドラゴンクエスト ダイの大冒険 Original Sound Track Vol.1」もかけてみた。
「・・・」
林ゆうきさん、ごめんなさい!!
私はちゃんと聴けていなかった。こんなに素敵だとわかっていなかった・・・。
今まで使っていたプレーヤーは、安さだけが取り柄のオモチャだったのだ。
だってね、普段はさほど音楽に興味を示さない息子が、スピーカーの正面に座って、ただ「聴く」をしていたんだよ。
これが金技術の力なんだと思い知るじゃない・・・。
私が浅薄だったために、林さんにも息子にも惨いことをしてしまったと思う。
Vol.2の発売前に気付けてよかった。
なお、当然ながら、SACDの音も素晴らしい。
ただ、私が買ったSACDプレーヤーは2chなので臨場感は普通のCDと大差ない。けどそれは、逆に言えば普通のCDの音もSACDに負けないくらい素晴らしく聴けているということだ。なんだかんだ、よく聴くのは普通のCDのほうだろうと思うので、あの横文字のシステム様様である。ナイスチョイス私。
ちなみに、これの上位の機種には、さらに優れた“Advanced AL32 Processor Plus”ってのが搭載されているらしい。次はそれにするかな。当分はこれで楽しむけど。
今後、生活のメインが音楽鑑賞になっていくのは必至。
サブとして、パズルとか沼るものを据えないように気を付けたい。