骨伝導ワイヤレスイヤホン

好きなCDを延々ぐるぐる部屋に流していたいという私の願望は、時に家人のストレスになる。まあそうかもなぁと思いながらも、言われるまではまあいっかぁと呑気に構えていたら、あっさりそう言われてしまった。なので、やむを得ずワイヤレスイヤホンなるものを使用することにした。これが数ヶ月前。
ところが、今度は私に家の中の音が聞こえないという問題が発生。これは大変よろしくない。洗濯が終わった音も、飯が炊けた音も、湯が沸いた音も、家人の声も、なんにも聞こえない。据え置きのプレーヤーから音を拾うのと、耳を塞いで音を流し込むのとでは大違いだ。てか、こんなにも周りの音が遮断されちゃう状態で街中を歩いている人たちの安全認識はどうなってんだ? 相当危ないと思うんだが、自覚はあるんだろうか・・・。

ともかく、こんなもん耳に入れた状態で過ごすのは例え家の中であろうと私はご免だと思った。しかし、家人にストレスを与えるわけにはいかない。とはいえ曲は聴きたい。どうしろと言うのよ?
と思っていたところに、たまたま骨伝導ワイヤレスイヤホンの情報が流れてきたわけだ。最近のDMは使用者の心理まで読み取るんですかい? 怖いよ?
でもまあ、ちょうどいい。私はあまり積極的に情報を集めない古いタイプの人間なので、「そんなものがあるのかー」と素直に驚き、売り文句を読んで素直に納得し、評価を見て素直に感心したのであった。これは、家人にストレスを与えることなく、音楽を楽しみながら生活音も逃さずに済む、夢のアイテムに違いない!
というわけで、ほぼ即買い

ゲオの骨伝導ワイヤレスヘッドフォンB300

↑ GEOの骨伝導ワイヤレスイヤホン GRFD-BCH200B300

色はネイビーブルー。とりあえず色は好きだと思った。
説明書にはスマホとのペアリングについてしか書かれていなかったけど、普通のワイヤレスイヤホンを買ったときに一緒に入手した Bluetooth Transmitter & Receiver とのペアリングも問題なくできたので、これで音を飛ばしてもらえるはずだ。
意気揚々とスイッチをオン(CDプレーヤー)&オン(骨伝導ワイヤレスイヤホン)&オン(Bluetooth Transmitter & Receiver)。地味に面倒くさい。
・・・。
ん? 聞こえないな?
・・・。
あ、聞こえるか。え、なんだこのすっごい小っさい音。
試しに音量を大きくしてみる。じわじわ大きくはなるが、小さいことに変わりはない。
えー・・・普段ならありえない大音量だけど、骨伝導ってこんなもんなの? 普通のワイヤレスイヤホンではむしろ音量下げてたのに、なんだこの差は。
いやいや、骨にちゃんと当たっていないのかもしれないぞ。どれどれ、ちょっと位置をずらして・・・うあああうるさいいい!! って違う!! これはここから出てる音を直接耳が拾ってるだけだ骨伝導じゃない!! てかこんなに音漏れてんのかよ!? どういうことだよ??
当てる場所がシビアなのか? などとHPの装着画像なんかも見ながら色々試してみるも、手を離せば隙間ができてしまうし、時にはずり落ちてしまう。しまいには耳にもかからず落っこちた。

これはひょっとして・・・サイズが合っていないのでは・・・?

今さら!?
いや待って、サイズとかなかった。一種類しかなかったよ?
待って待って、じゃあ何を買えばよかったの? キッズ? そんなんGEOにはなかったよ! てかそんなこと思いも寄らないよ!?
ちょっと調べたら、後ろの長さを調節できるタイプのものはあったけど、横幅を調節できるものは見当たらなかった。とはいえ、キッズ用じゃさすがに狭すぎるような気がするじゃない・・・。
つまりこれはさ、ネットで衝動買いするんじゃなくて、電器屋さんとかで実際に試してみて、フィットするか確かめてから買うべきだったってことだよね?
うん・・・失敗した・・・。

現状では、商品の謳い文句など何の寝言だと思ってしまうな。長時間再生? 耳が痛くならない? それ以前の問題なんだよ・・・まともに装着できないんだもん。フィットしないんだもん。論外じゃん・・・。
いや、フィットさえすれば性能はいいのかもしれないよ? 少なくともこの品は、音を聴きつつ家人の話し声も聞き逃したくないという目的を果たし得るという確信は持てたし。ただ、思いもしない落とし穴があったってだけで・・・。
イヤホンと比べれば下がるらしい音質を、「どの程度かなぁ」などと案じていた購入前の私乙。

巷には、音質だの防水だの、高性能が売りのバカ高いものもいっぱいあるみたいね。けど、私は今回のことから、どんなに良品であってもフィットしなければ意味がないということを声を大にして言っておきたい。
こんなご時世だし、店に赴いて不特定多数の人が触れている品を試すことには抵抗もあるだろう。しかし、失敗しないためには、それは必要不可欠な手間なのである。
ご参考にしていただければ幸い・・・。

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