歯列矯正 -04 マウスピース編(初装着)

無事(ではないが)抜歯が終わり、いよいよ矯正が始まることとなった。
とはいえ、マウスピースによる矯正はマウスピースがなければ始まらない。
型取りやスキャンで現状を細部まで正確に把握し、PCで最終形態までの動きをシミュレーションしたのち、それを何十段階にも分け、その数だけマウスピースを作る。
海外への発注ということで、コロナ禍ということもあり納品まで時間がかかりそうだと連絡を受けたが、それでも半月くらいで品物が届いた。

ところが、そのまま装着というわけではないらしい。
歯にアタッチメントなるものを取り付けて、マウスピースがしっかり固定するようにしなければならないのだと言う。
そんなの聞いてないし。
聞いていないが必要だというのだから仕方がない。
歯に、歯と同じ色をした固い突起が局所的に作られていく。
舌で触れるとかなりの違和感がある。
「えーこんなのやだー」と思ったが、今後はデフォルトがマウスピース装着になるので、素の歯に突起が付いているからといって特に問題はない。
どういう仕組みかは知らないがアタッチメントの強度は大したもので、1週間経っても取れなければ、矯正が終わるまではまず取れないというのだ。
私の場合は1週間後の診察で1個取れていた。
再度取り付け直され、今日に至るまで取れていないので、今後はこのまま最後までいくのであろう。

さて、いよいよ装着。
歯科矯正用のマウスピースはプラスチックっぽい素材でてきていて、透明で薄い
歯全体をまるっと覆うため、前歯にアタッチメントがついている、もしくは目の前で取り外しでもしない限り、周囲の人に矯正中だと気付かれることはなさそうだ。
実際、私の旦那は気付かなかった。
痛みについては、新品を付けたり外したりするときには多少感じるが、装着中ずっと続くような痛みではない。
数日も経てば付け外しの時でさえ気にならなくなる。
そんな調子で、だいたい10日に1度、自分で新しいマウスピースに切り替えていく。

装着目標時間は、1日22時間
飲食および歯磨きの時以外は装着しっぱなしということだ。
説明されたときは「なるほど」と思ったが、やってみると結構シビア。
3食+歯磨き3回を2時間で済ますとなると、1食+歯磨き1回=40分。
私はもともと歯磨きに時間をかけるタイプだし、抜歯箇所はより手間がかかるし、外したマウスピースを歯ブラシで磨く作業もあるし、なんだかんだで10分くらいはかかってしまう。
そうすると、食事に使える時間はわずか30分だ。
ところがこの食事がまたやっかいで、4本も歯を抜いているものだからとにかく食べづらい。
その上矯正中とあって噛み合わせが最低で、ちっとも咀嚼できない。
頑張って咀嚼しようとすると、多発している不自然な隙間に食べ物が挟まりまくるのですごく不快だ。
不本意だが、咀嚼半ばで諦めて飲み込むしかない。
大して味わえないし楽しめないし何しろ慌ただしいし、マウスピース矯正のデメリットは飲食かなと思う。

そう、「飲」もなのだ。
というのも、マウスピース装着中に許される飲食は水だけで、例えばコーヒーなどを食間に飲むことはできない。
飲めないわけではないが、装着中にそれをやると、その成分で歯を浸し続けるということになる。
色素沈着はもちろんのこと、糖分が含まれていれば虫歯のリスクも高まろう。
というわけで、飲食に関しては相当ストイックな生活を余儀なくされる。
無論、間食もできない。
いちいち外して洗って歯を磨いて・・・という作業が面倒でなく、かつトータルで2時間しかない非拘束時間をオーバーせずにいられるならいいが・・・。
ちなみに、私は言われたとおり水以外の飲食は朝昼晩以外せずに頑張ってきたが、それでも新旧マウスピースを並べると、旧マウスピースは明らかに変色している。
言いつけを破ってマウスピースを装着したまま水以外の飲み物を摂取していたらどんなことになっていたのやら・・・。
なので、この先も言いつけを守り続けると思う。

今現在(2021年02月21日)、私は5個目のマウスピースを装着中。
見た目の実感はまだないが、マウスピースを交換した際の痛みが次の交換時にはほとんどなくなっているという状態をかれこれ4回経験してきたので、結構動いたってことなんだろうなぁと頭で理解している。
アタッチメントも取れていないし、経過は順調そうだ。
次の受診は来月の上旬なので、その際にまたレポートする予定。

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